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雨が雪に変わるまで (1)

こちらは初の長編作品です。
長編を思案していたときに出会った、amebaサイト『リク魔人の妄想宝箱』seiさまのリク罠「形跡を探して(仮)」プロローグがぴたりとはまり「書いてみたい」心が一気にふくれあがって数週間、さんざん穴の前をうろうろした末に“ドボン”した作品です。
第3話までは、seiさまが書かれたプロローグがベースとなっておりますので、予めご了承ください。


※このお話について※
この話のキョーコちゃんはかなりうじうじしています。蓮さんも。なんで展開がやや暗く、心情説明が多くなる可能性があります。また、わたしは蓮キョ派ですが、スキビの登場人物は尚やレイノを含め、どのキャラもそれぞれに好きです。そのため、作中に登場した際、みんなそれなりにいい人化される可能性があります(もちろん、その場合そうなる背景は書くつもりですが)。とくに尚の扱いについて、それでもいいという方のみご覧ください。

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雨が雪に変わるまで
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「こんなものまで・・・。ほんとに私ったら、なんてずうずうしい・・・。」


いつものように、預かっている鍵で先輩俳優の自宅に入ったキョーコは、その“いつも”を繰り返すうちに少しずつ持ち込んで貯めてしまった私物を、用意した大きめの鞄に次々と詰め込んでいた。
その中にはいつでも泊まれるようにと置かせてもらっていた下着などの着替えも含まれており、今更ながら自分の厚かましさに嫌気が差してしまう。


蓮は今朝から1週間の予定で海外ロケに出ている。
「今のうちにさっさと片付けなきゃ。」
何度もため息をつきつつ彼女らしからぬ乱暴な動作で作業を進めながら、キョーコは昨日の出来事を思い返していた。




* * * * *




今日は『気まぐれロック』の収録日。

3年間続けてきた“坊”役だが、年内で卒業することが決まっている。

デビュー直後から『DARK MOON』『BOX “R”』と立て続けに話題作へ出演し、その後も年を追うごとに演技力に美しさに磨きがかかったキョーコはいまやメディアに引っ張りだこの人気女優。そのため、“坊”としての活動を続けるのはもう限界だったのだ。


(卒業まであとわずか。気を抜かずにしっかり仕事しなきゃ!収録までは少し余裕があるけれど、早めに楽屋入りしておこうっと。)
そう思い急いでいたキョーコの前に見覚えのある後ろ姿が見えた。

「あっ、敦賀さん!」
こんなところで会えるなんて!となんだかうれしくなり、声をかけようとして気づいた。


敦賀さんと話している、あのきれいな女性(ヒト)は誰だろう。
華やかで、かわいくて、女らしい。
花のようなって、きっとああいう笑顔をいうんだろうな・・・。
それにスタイルも抜群。


声をかけるタイミングを失い、足を止めたキョーコにその女性が気づいた。
「あっ!もしかして京子さん?京子さんですよね。はじめまして、深見響子です。じつは私、あなたと名前も誕生日もいっしょなんですよ。だから他人のような気がしなくて、ずっとお会いしたいなって思ってたんです。」

ファンなんです、と微笑む彼女の美貌につい見惚れてしまう。
こんなにきれいなのに気取ってなくてなんて感じのいい人。


・・・え?
今、この人なんて言った?私と同じ名前?同じ年?
・・・それってまさか?
もしかして・・・。


ハッと思い、反射的に隣にいる蓮を見上げる。そこにはあの神々しい笑顔を浮かべる蓮がいた。

(神々スマイル・・・?今、敦賀さんはこのヒトに神々スマイルを向けてたの・・・?)

胸の奥で何かがプツリと切れる。


「やあ、最上さん。偶然だね。会えてうれしいよ。」
そう言って微笑みかける蓮の声が、キョーコの耳にはひどく遠くに感じた。





(続く)

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