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【捧】sunny様に捧げる『こたつで蓮キョ』敦賀さん編

こんにちは、ちなぞです。
先日から、盛り上がりをみせている“こたつで蓮キョ祭り ”企画。
わたしもひかりさんのイラストにお話をつけさせてもらったのですが、性懲りもなく&分もわきまえず、再び参戦させていただきます(調子に乗ってわさわさ書いてごめんなさい)!

それもなんと今回は、『SWEET!』の美花様とのコラボ!
『Tempo2.0』のsunny様がイラストをUPされた夜、そのイラストを拝見しながらふたりで熱く「こたつで蓮キョ」妄想をおしゃべりしたのがきっかけで、今回のコラボとなりました^^
sunny様、美花様、おふたりの広~く温かい胸をお借りしての参戦!ドキドキです♪

ちなみにこちらの作品ですが、美花さんが書いてくださった「キョーコ編」をまずお読みいただいてから、読んでくださいね。

◆「SWEET!」 美花様のキョコ編はこちら

そして、お話のきっかけとなったsunny様のイラストを文中で掲載させていただきました。
sunny様、ステキイラストで萌え脳を活性化してくださり、ありがとうございました!


▼おこたを楽しむ敦賀さん&キョコちゃんのステキなイラスト&お話がいっぱい
『こたつで蓮キョ祭り』 の入り口はこちら


(それにしても……可愛かったな。)


キョーコの怒りを買わないギリギリの時間でさっさとバスタイムを切り上げた蓮は、濡れた身体を拭きながら、ぼんやりと今日の出来事を思い起こしていた。


こたつに入ってみたいと突然言い出した自分の我儘を、ちょっと困った顔をしながらも笑顔で受け入れ、一緒に楽しんでくれる彼女。
相変わらず作ってくれる食事は美味しくて、蓮の身体を考えた心のこもったメニューだし、こうしていつの間にか用意されていた湯も心地いい。
かゆいところに手の届くとか、かいがいしいとか、そういった言葉は彼女のためにあるものではないかと思う。

(他人に自分のプライベートな領域まで踏み込まれるのを何より嫌っていたはずなのに…。)

2人でいられるこうした時間がいつまでも続けばいいと、つい考えるようになってしまった。
今だって、さっさと入浴を切り上げ、早くリビングに戻ろうと気が急くのは、そこに“彼女がいるから”なのだから。

(まさか、こんな気持ちになるなんて。)

むしろプライベートな領域にこそ、どんどん入り込んできてほしい。
日々、そう願ってやまない。
自分でも信じ難い心の変化に、蓮は戸惑いさえ感じていた。

(それにしても……。こうして湯を勧めるあたり、どうせ俺に送らせないよう上手いこと言いくるめようと画策してるんだろうな。でも……。)

濡れ髪をばさばさとタオルで乱暴に拭いながら、蓮はくすりと笑う。

(無駄な抵抗だからね。)

家まで送り届ける時間すら、蓮にとっては、貴重なキョーコとの時間。
2人きりで過ごせる時間を少しでも伸ばせるなら、ちょっとやそっとのキョーコの抵抗などあっさりかわせる自信がある。

(逆に、少しでも長くここにいてもらえるよう、なんとか言いくるめなきゃな。)

本音を言えば、このままここに泊まっていってもらいたい。
夜通し一緒にDVDを観たりして。
そして朝は、食事をいっしょに摂りながら他愛ないおしゃべりに興じたい。
だって、朝の光の中で見る彼女は、夜の空気を纏っているときとはまた違う魅力にあふれているから。



キョーコがいると思えば、髪を乾かす時間すらも惜しく感じる。
濡れ髪はさっとタオルドライだけで済ませ、蓮はいそいそとリビングへ向かった。

(それにしても、“こたつ”って……。)

さきほどふたりでこたつに入ったときのことが記憶によみがえり、蓮は思わず口許に手をやった。


こたつがどういうものか初めて知ったけれど……。
まったく、なんてシロモノなんだ!

そこに入っただけで、いつもリビングルームで過ごすときとは比べ物にならないほど、近い距離で笑顔を見せてくれる彼女。
そのうえこたつ布団の中では、何気なく動かした互いの足がぶつかったり重なったりすることも多く、そのたびにどきりとしてばかりいた。

何より……。

普段ならちょっと肩がふれただけでも大騒ぎするキョーコが、こたつの中で重なりあう膝と膝には驚くほど無防備なのが意外だった。

(こたつには、警戒心を緩ませる働きがあるのかな。)

ふと思う。

(さっき浮かべてた顔も、フニャンとしてずいぶん緩んでいたものなあ。)

食後のひととき、デザートにと出してくれたみかんを食べていた蓮は、視界の端にさりげなく、こたつからちょこんと上半身を出すキョーコの姿を映していた。
蓮の顔がみかんに向いていることで気が緩みでもしたのか、そこに浮かんでいたのはふにゃふにゃと蕩けていくようなぼやけた表情。
ほんの少し、眠気も襲ってきていたのかもしれない。

(俺が見ていることにも気付かずに、まるでいねむりしかけた子猫みたいになっていたっけ。)

姿を思い起こすだけで、笑みが零れる。

蓮の家のリビングにいるときは、いつもどこか“お客さん”な雰囲気が抜けず、気を許しているようでも少し固くみえるキョーコが、こたつに入ったというだけで、それほどくつろいだ表情をみせてくれたことが、蓮にはうれしくてならなかった。

(そういえば……。)

ドラマか何かで見かけた、日本の家庭の「冬」の話題。
家族団欒にこたつは欠かせないと言っていたっけ。

(“家族団欒”……か。)

さっきいっしょに鍋を囲んでいたときに、キョーコが具材を器に盛って手渡ししてくれたときの映像が頭に浮かぶ。

(最上さんと俺で、“家族団欒”……。)

思い至った途端、頭の中の映像が蓮の心を反映するかのように動き出した。



『はい、あなた。召し上がれ。』

なぜかそこでは、現実で“敦賀さん”と言われた部分が、妻が夫に対していうソレに入れ代わっていて……。
キョーコの笑顔も、頬を赤らめ、ドキリとするような色香が混じったものに変化していた。

(まるで、新婚の夫婦みたいじゃないか。)
自ら思い浮かべた映像のせいで、どんどん顔が熱くなっていくのがわかる。

(いけない。いけない。こんな顔で彼女の前に出るわけにいかない。)
慌ててぺしぺしを頬を叩くと、蓮は口許にくっと力を込め、バスルームを後にした。




*




「……え?」

リビングの入り口で蓮は茫然と立ち止まった。

(最上さんが…いない?)

まさか、いやそんなはずはない。
彼女に限って、何も言わずに帰るなんて、そんなことするはずがない。
自分でも驚くほど気が焦り、心臓がばくばくと不安に揺れる。

(呑気に風呂なんか入っている場合じゃなかった……のか?)

うろたえながら足を踏み出した。



……その視界の先に、こんもりとふくらんだこたつ布団が見える。
奥には、小さく上下する茶色い頭。

(あ……、いた。)

こたつにもぐり込んだまま、台本を片手にすやすやとうたたねしているキョーコの姿を確認し、蓮は思わずほうっと息をついた。
キョーコがここにいる。
そう思えるだけで、自然に頬が緩み、安堵する。
そんな自分の情けなさに苦笑しながら、キョーコを見つめた。

(……あっ、もしかしてこれがこたつむりってやつかな。)

2人で鍋をつついているときの会話がふと思い出された。



「敦賀さんっ、こたつはね、すごくキケンなんです。」
「…危険?」
「ええ!長く入っていると、いつの間にかこたつむりになってしまうんですよ!」
「こたつむり……?それ、なに?」
「あのですね。こたつは一度入ると、あまりに心地よくてそこから出られなくってしまうんです。そして、なにをするにもこたつに入ったままですませたくなり…。そして、かたつむりならぬ、こたつむり、つまりこたつと一心同体にななって生活するようになってしまうのです!」
「なるほど。かたつむりと殻みたいに、こたつと一体化るからこたつむり、ね。なるほど、うまい表現だなあ。」
「笑い事じゃありません!怖いんですよ~。こたつむりは。人間を堕落させ、動けなくしてしまう……恐ろしいマモノです!」


れんげを片手に拳を握り締め、熱く語っていたキョーコを思い出し、ついくすりと笑ってしまう。

(うん。でもたしかにそうやってこたつにもぐりこんでいる姿は……。ちょっとかたつむりに似ているな。)

そんな他愛ないやりとりも、キョーコと交わせば何もかもが幸せの象徴のように感じる。
蓮は微笑みを浮かべたまま、キョーコを見遣った。



すやすやと気持ちよさそうに寝息を立てている、子どもみたいな寝顔。
口紅を塗っているわけでもないのに桜色に輝く唇が、ときどき何かつぶやくように小さく上下する。
その動きが、まるで自分を誘っているように思えて、蓮はふらふらと身を近づけた。
びっしりと生えた睫毛の先にさえ、ほんの少し指を伸ばすだけですぐ届くほどの距離に。


『こたつに入ると眠くなっちゃいますが、そのまま寝ちゃだめですよ。乾燥して、喉がからからになって風邪をひいてしまいますからね。』

(そう言っていたくせに、自分が寝てちゃだめじゃないか。)
華奢な肩をさらけ出したまま、子供のように笑みを浮かべている愛おしい寝顔。

(でも、もう少しだけ寝かせておいてあげようか。)
零れる笑みを深めながら、蓮はこたつ布団をそっとキョーコの肩までかけた。

(だけどほら、冷えるからね。)

細い肩に指先が触れ、その感触に胸がぎゅっと締め付けられる。
つい抱きしめたくなる気持ちを、抑えつけるのがやっとだった。


「うぅん……んん…。」


不意に目の前の唇から声が零れ落ち、蓮は慌てて手を戻した。
けれどどうにも離れ難く……。
空いていた隣のスペースにそっと潜り込む。

膝に、太ももに、胸に、腕に…さりげなく触れるキョーコの身体。
ほんの僅かなその刺激にさえ、くらくらと眩暈がしそうになる。


(こんなにも君を愛している男の前で、そんなに無防備に寝姿を晒して……。本当に君という人は……。)

敷布はあってもリビングの床では寝苦しいのか、ときおり小さく振れる頭。
座布団代わりにしていたクッションを手に取ると、蓮はキョーコの頭の下にそっと差し入れた。
起こさないように静かに静かに手を伸ばし、頭を持ち上げる。
その動きに呼応するように、指先から茶色く柔らかな髪がさらさらと揺れ落ちていった。

(キレイだ……。)

頭の後ろに差し入れた手を、つい自分のほうに引き寄せそうになり、諌めるように手を外した。

(ふふっ。まるで眠り姫、だな。)

キョーコの肩から布団が落ちぬよう、左手で抱えるように押さえながら、蓮はじっとキョーコの寝顔を見つめる。

(眠り姫は、キスで目覚めるけど……。)

まさかそんなことはできないと、頬杖をつきながら寝顔を見つめる蓮の視界の中で、ただキョーコの姿だけが不思議なほどぽっかりと浮き上がって見えた。


さにさまのステキイラスト




(キョーコ……ちゃん…。)


このままそっと寄り添い、ぎゅっと強く抱き寄せたら、君はどうするだろう。
顔を真っ赤にしながら、破廉恥だと叫ぶんだろうか。
それとも、飛び上がって俺の元から一気に逃げ出してしまうんだろうか。

(君に触れたい……と願うのは、そんなにいけないことかい?)

零れる吐息に手繰り寄せられるように、顔を近づける。
伸ばした手を、キョーコの少し赤らんだ頬に寄せていき、そして思い切って触れようとした。

―――その時。

「……ぅうん……敦賀さん………もっと、ぎゅってしてください……」


零れ落ちた言葉に、耳を疑った。
全身が硬直したように動かない。

(今……、今、君は何て言った?)

キョーコの言葉が全身を駆け抜ける。
それがようやく脳にたどりつき、胸がぐいと掴まれたように締めつけられたかと思うと、すぐに心臓が早鐘を鳴らし始めた。


ドクンドクンドクンドクン。


まるで耳の隣に心臓が移動してきたかのように、その音が激しくて、喧しくて。
どうにもならない感情が一気に沸き上がり、次第に顔が強張っていく。

(もしかして……。いや、まさか…。でも、たしかに…。)

ありえないと思っていた現実が突然差し出され、頭が混乱した。
ただ、キョーコの唇だけがクローズアップして見えて……。
気がつけば蓮は、前屈みにキョーコを覆うように身体を重ねかけていた。


(いけない!)


激流のような想いに自分が押し流されそうになる。
そんな自分に思わず首を振ったそのとき……。
前髪から滴った雫が、キョーコの頬に滑り落ちた。
小さな身体がびくりと大きく揺れる。

「……最上さん…?」

自分の掠れるほど微かな呟きが、やけに大きく頭に響いて聞こえた。

(……起きてるの?)

ひと目で分かるほどに、ガタガタと震えはじめた身体に、蓮は思わず手を差し伸べた。
肩をつかみ、引き寄せようとする。と、同時に、


「つ、敦賀さん!つ、敦賀さん!つみれは、つみれは…もっと、しっかりぎゅっと練ったほうが美味しいんです…!!」


逃げるように身体を逸らしながら、それでいて手は蓮の袖口を強く握りしめ、叫ぶキョーコの声が耳に反射した。
その手を蓮はとっさにぐいと掴みとる。

そして、そのまま一気に手を引いた。

勢いで、キョーコの身体が蓮の胸元へと倒れ込む。

「つみれ……つみれは……」

温かい蓮の胸の中で、壊れたように首を振り、身を離そうとしながら、それでもなぜか手は掴んだ袖口を離そうとしないキョーコ。
見れば、そのつぶらな瞳にみるみる水滴が盛り上がっていく。

「ちがっ、ちがうっ、ちがうんですっ。つみれっ、つみれなんですっ。」

恐慌に陥ったように、ぶるぶると身体を震わせながら、キョーコはそう言い続けた。
怖がっているようで、逃げ出していきそうで、それでいてよく見れば、その顔は耳の先までありえないほど赤く染まっていた。

「最上さん……。」


今、目の前に広がっている現実が、蓮には信じられなかった。
真っ赤な顔で、同じ言葉を何度も繰り返すキョーコ。
ぽろぽろと涙が零れ落ちる瞳の中には、ただ蓮だけが映っているのが見えて……。

その奥に息づくものを蓮はよく知っていた。


(まさか…俺と…同じ気持ち…なのか?)

期待と逡巡が蓮の心をかき乱す。


信じられない。
そんな現実が自分に訪れるなんて。
信用できない。
彼女が本当に俺を………想っているだなんて。


(本当……に?)

迷う心を抱えながら、蓮は両手をそっとキョーコの背に回した。


「離して……離してください…。」

震える声があまりにも弱弱しくて。
だからこそ蓮は、心のどこかでもう確信していた。


「いやだ。」

蓮の言葉に、はっと顔を上げるキョーコ。

「……って言ったら、君はどうする?」

神々しいほどの笑みを浮かべ、ただキョーコの瞳だけを見つめる。
与えられた視線を目を伏せて避けると、キョーコは俯いたままつぶやいた。

「からかって……らっしゃるんですね…。」

伏せた目の睫毛の先に大きな水滴がみるみる浮き上がっていく。
それがキョーコの想いの塊のように思えて。
蓮は思わずその場所に唇を寄せた。
そのまま零れ落ちかけた涙をやさしく吸い取る。

「やめてくださいっ!違うんですっ!誤解しないでくださいっ!つみれ、つみれのことだったんです。私は……私はただ……つみれを…」

えぐえぐと涙を流しながら、言葉を繰り出し首を振るキョーコの頬を両手でふわりと包みこむと、蓮は息が重なるほど顔を近づけた。
そして、赤らんだ額に自分のそれを擦り付ける。

「ごめん。わかった。わかったから。ねえ、最上さん。つみれは俺がちゃんとぎゅっとするよ。するから。」

囁きながら、ゆっくりと震える耳許に唇を近づけた。

「……だから、最上さんは俺のことをぎゅっとして。」

キョーコの身体がびくんと震える。


「……お願いだよ。」

ぷるぷると揺らぎを増す身体。
その身体に両手を回し、蓮は今度こそためらうことなくぐっと抱き寄せる。

「こんな風に。」

息が止まりそうなほど抱き寄せて。


「ずっと、俺をぎゅっとして。」

絞り出すように囁く。


「……最上さん。」



「君だけを想ってきたんだ。ずっと、ずっと前から。だから……」



「……ね、お願いだよ。」








Fin
スキビ☆ランキング ←参加してみました。よろしくお願いします。

つみれ逃げ…こ、こんなことになってしまいました!
期待されていらした皆様、ごめんなさい。
ちなぞにはこれが限界です~~(逃亡)
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