スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

I LOVE YOUをもう一度  (4)

食後のコーヒータイムは二人の甘いひととき。
“おつきあい”がスタートしてから2か月余り
二人で過ごす時間はまだそれほど多くないけれど、なんとなくそんな空気が出来上がっている。
私にとってある意味緊張する時間でもあるけれど。

はうぅぅ・・・・・

どうしてこうなるのかわからないけれど。
コーヒーの香りに包まれるころにはいつも、私は敦賀さんの両腕に抱え込まれていて。
今日もやっぱり、いつの間にかその温もりの中にいた。

「美味しい食事と素敵なプレゼントをありがとう。」
耳もとで囁かれると恥ずかしくて照れくさくて。でもひどく嬉しくもあって。
瞬く間に顔が真っ赤になっていくのを自覚する。

「もうひとつだけ、お願いをしてもいい?」
深いバリトンに心拍が上がる。
胸を押さえ、「なんですか?」を顔を上げた。

「一緒に写った写真がほしい。」
「でも、もし・・・。」
誰かに見つかったりしたら、という言葉を言いかけて飲み込む。
「大丈夫。誰にも見せないから。」
子犬のような目つきで懇願され、
「い、一枚だけなら・・・。」
結局頷いてしまった。

カシャッ

スマホを使って初めて二人並んで撮った写真は、どこかぎこちないものだった。
ううん、ぎこちないのは私だけ。
敦賀さんは神々しいほど麗しい笑顔なのに、緊張にこわばっている私の顔。
僅かに空いた肩と肩の隙間は、たぶん私が身体を竦めているせい。
どれもぜんぶ”恋人同士”というには、少し距離があって。
そんなつもりはないのに、と自己嫌悪に陥ってしまう。

―――好きなのに。

写真ですら、うまく伝えられない自分がもどかしい。

「なんか緊張しちゃって。」
「ううん、嬉しいよ。大切にする。」

そう言って画面を見ては、私を見る。
・・・と思ったら、
「ありがとう、キョーコ。」
突然敦賀さんの顔が近づいてきた。
びっくりして思わずぎゅっと力いっぱい目を瞑ってしまう私。
耳もとに聞こえてくるクスクスという笑い声。

「わかってる。キスひとつだって君にとってはどんなにハードルが高いことか。」
言われて、顔がまた熱くなった。

たしかにさすがに仕事ではもう経験があるけれど、プライベートでは・・・少なくとも相愛と断言できるキスなんて経験したことがない。
だから少し―――怖い。

「・・・ごめんなさい。私、子供すぎますよね。」
戸惑う私にゆっくりと微笑み、
「急がなくていいから。キョーコのペースで大人になって。」
敦賀さんは、額を私の額にこつんとぶつけた。

「ただし・・・。」
言いながらすっと顔を滑らせ、頬にちゅっと口づける。
どくんと揺れた肩を優しく抱き、
「俺の隣でね。」
敦賀さんは囁いた。


少しずつでいいから。
キョーコのペースで、少しずつ距離を縮めていこう。
無理はぜったいにしないで。
できるだけたくさん話して、できるだけたくさん一緒に過ごして。
ゆっくり恋人同士になっていこう。
慌てなくていいよ。
どんなに時間がかかってもかまわない。
君が傍らにいてくれれば、俺はそれだけで幸せだから。

覚えていて。
お互い忙しいから一緒にいる時間はなかなかとれないかもしれないけれど。
本当は1秒でも多く、1分でも長く、君といたい。
俺はいつだって君のことを想っている。
誰よりも君のことを想っている。

忘れないで。
隣にずっといてほしいのは君だけ。
俺を幸せにできるのは君だけ。


梳くように私の髪をなでながら、敦賀さんは何度もそう繰り返した。
そして、約束と言って差し出された小指。
長くきれいなその指に、私はためらいながらそっと自分のソレを絡める。
結び合った小指と小指。
と、不意に手首を捕まれ、絡んだ指にキスを落とされた。
とっさに身体を引きそうになったけれど、敦賀さんが今まで見たことがないほど幸せそうな顔をしていて。
胸の奥が苦しいほど熱くなり、どうすればいいかわからなくなる。

そんな私に蕩けるような微笑みを向け、敦賀さんはもう一度同じ場所にキスをした。




(続く)
スキビ☆ランキング ←参加してみました。よろしくお願いします。
関連記事

コメント

  • 2016/02/09 (Tue)
    23:18
    キョコさんもなのでしょうが

    蓮さんの幸せオーラが半端ないですね!

    もうイロイロしたいとかの前に、恋人の立ち場での触れ合いや、特別な関係であるを表す言葉を伝えられることが嬉しくて嬉しくてしかたがないんでしょうね。

    しかしキョコさん。仕事では出来てもプライベートのチューは難しいのですね。

    頑張って!(笑)

    魔人 #NkOZRVVI | URL | 編集
  • 2016/02/12 (Fri)
    07:45
    Re: キョコさんもなのでしょうが

    > 蓮さんの幸せオーラが半端ないですね!

    とりあえず今は蓮さんには幸せに浸っておいていただこうと思います♪

    > しかしキョコさん。仕事では出来てもプライベートのチューは難しいのですね。

    清ら乙女の魂は健在!ってことで^^

    ちなぞ #- | URL | 編集

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。