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おめでといんたびゅー (4)

息抜き小話なので、適当に読み流してくださーい。
小出し連載その4です。


「あーーーーーー!もしかして、敦賀くんさ。」
言いながら、さも今はじめて気が付いたという表情をしてみせる。

「俺がまるで父親みたいに答えてるのが気に入らなかったりした?」

小首をかしげながら無邪気な顔で覗き込まれ、蓮のほうが先にうぅっと音にならぬ呻きをあげながら目を逸らした。

(図星、だな。)

社が思った、同じことを貴島も考えたらしい。
さらに顔を覗き込み、にやりと笑う。

「それともアレかな。不機嫌の種は、このあと『まかりまちがえば、俺が父親だったかもしれないしね』とか何とか、言ったこと?」

ピクリと強張る蓮の頬。
その様子に、こらえきれないとばかりに貴島がぶはっと吹き出した。

「そうかぁ~。やっぱり。だから敦賀くん、さっきから鉄仮面みたいになってたんだ。」
しかもときどきこの辺に皺が寄ってたもんね、と言いながら自分の額を指でさす。

「あんなの冗談っていうか、ちょっとした報道陣へのリップサービスに決まってるじゃん。向こうも俺にはそういうセリフを期待してるわけだしさ。敦賀くんだってそれくらいわかってるだろうに。何でそこで引っ掛かっちゃうかなあ。」

はあ・・・と入った身ぶりで両手をあげる。

「まったく、京子ちゃんのことが絡むと抑えが効かなくなっちゃうんだから~。独占欲丸出しで、自分以外のどんなオトコも、京子ちゃんにはこれっぽっちも関わってほしくないっていうのが見え見えなんだもん。昔のクールでかっこよかった敦賀くんはどこに行っちゃったの?俺、憧れてたのに~。」

くすくす笑っていたかと思えば、わざとらしくがっかりした顔もしてみせるのは、明らかに貴島が状況を面白がっているからだろう。
そうして終いには、
「でもさぁ、あんまりご執心すぎるのも考えモノじゃない?」
ヒトって追いかけられる恋愛より追いかける恋愛のほうがハマるもんだしさ・・・としたり顔で呟いた。
その言葉に蓮のこめかみが再びピクピク動いたのを社は見逃さなかった。

(たしかにもともとキョーコちゃんって、追いかけられるより追いかけるタイプだったもんな・・・。)

こと恋愛に関しては百戦錬磨、経験値だけみても蓮とは天と地ほどの差をもつ貴島の言うことだ。
妙に説得力があるのが、またマズイ。
いやしかし、恋愛と結婚はまた別モノじゃないか?

そんなことを考えてさすがの社もフォローの言葉に窮していると、
「そういえば、“思うこと”だっけ?」
貴島が2個めのたい焼きにがぶりと食いついた。

「ほふははあ(そうだなあ)・・・。」
うわっやっぱり○さぎやのどらやきは最高だね!などと調子よく社にも話しかけてくるが、社はもう気が気ではない。

(蓮、貴島さんがお前をからかってるだけだってことはわかっているよな?
つまらない嫉妬に振り回されてキレたりするんじゃないぞ。お前は昨夜、さんざん彼に世話になったんだ。そもそも嫉妬するような件じゃない。それくらいお前ならよぉ~く、わかっているだろ?)

そう思いつつ、不安がぬぐえないのはなぜだろう。
蓮の様子をみるたびに、心臓にきゅうーっと薄い痛みが走る。

「じゃあ、言わせてもらうけど・・・。」

半分齧ったどらやきを片手に、貴島が口を開く。
同時に社の喉が、ごくんと動いた。



(続く)
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コメント

  • 2014/10/10 (Fri)
    02:48
    あああ

    この小出しなお話の続きが・・・っ!
    貴島さん、やっぱりいいキャラですよねぇ。
    キョコさんにご執心・嫉妬深い蓮さんがどんなことで切られてしまうのか・・・気になりますよ~~!!

    霜月さうら #- | URL | 編集

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