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おめでといんたびゅー (2)

ほんとにたいしたお話じゃないので、適当に読み流してくださいねー。
小出し連載その2です。



―――数時間後。
都内某所のある撮影所。



(あいつ・・・。)


自分が向かっていた楽屋にひと足先に入っていった人影をみて、社は慌てて足を早めた。

やけにぴりぴりとして見えたあの背中。
いったい何をしに行ったのやら。

(まあ、何となく予想はついてるけどさ・・・)
考えると、力が抜ける。
(いい加減オトナになれよ。ほんと・・・。)
そうして呆れ顔半ばに、人影が消えた同じ扉を力なくノックした。


コンコン

「どうぞ~。」
返ってきた声の調子のよさに少しほっとする。
社は持っていた某有名和菓子店の箱を抱え直し、敏腕マネージャーらしく引き締まった顔を作りつつ、ゆっくりと扉を開けた。
「昨夜は本当にお騒がせしました。」
そう頭を下げながら。



顔を上げてまず見えたのは、部屋の主ではなく妙に固い顔つきをした担当俳優。
(やっぱり・・・。)
ついため息が漏れる。
その気配に二人の視線がぱっと集中し、社は慌てて笑顔を作り直した。

「いろいろお世話になり、貴島さんにはお礼の言葉もありません。これはつまらないものですが・・・」
「おわっ、これってあの○さぎやのどら焼き?俺、大好きなんだよねー。さすが敏腕と評判のマネージャーさん。よくわかってるなあ。」
うはうはといった様子で包みを受け取った貴島は、さっそくがさがさと包み紙を破き始める。

と、そのとき。
偶然にも点けっぱなしになっていたテレビから、今朝方の映像が流れてきた。
画面をちらりと横目で見た蓮の眉間に、すっと深い皺が寄る。

(わちゃー、タイミング悪すぎ。)
蓮の皺の原因は、おそらくこのあと続く貴島のインタビュー。

(はあ・・・・。ほんと、キョーコちゃん絡みのことになると、どんな小さなことでも見逃さない、聞き逃さないんだから。)
社のため息は止まらない。
(とにかくここはさっさと退散するに限る。)

「さ、蓮。俺たちも支度があるから、そろそろ・・・」

(ひぃ!)
社の思惑などどこへやら。
さりげなく切り出した社の動きをちらりと送る視線だけで制し、蓮はその巨体をずるりと一歩貴島に近づけた。



(続く)
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