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もしも、敦賀蓮が寝違えたら・・・

深夜のアヤシイ?おしゃべりがきっかけで、スタートしたミニミニカルテット企画。
テーマは、『もしも○○が××したら・・・。』
思いついた時にふらりとUPされる、亀更新・ゆるゆるまったりがモットーのお遊び企画です。

お話は、できるだけコンパクトに。
おしゃべりした「もしも」妄想を、メンバーの誰かがお話に仕上げる。
お気楽マイペースで思いついたときに書こう!

そんな企画なので、いつ誰がUPするかは気分次第。おしゃべり次第。
どうぞみなさま、のんびりお待ちくださいね。




「・・・つっ、・・・あれ?」

ベッドから身体を起こし、何気なく回そうとした首に感じた鋭い痛み。
思わずその場所を擦るように撫でながら、蓮は呟いた。

「寝違えた、かな・・・?」


――――――――――――――――――
もしも、敦賀蓮が寝違えたら・・・
――――――――――――――――――


「・・・というわけで、今はまだちょっと首を下げるだけでも痛みが走るんだ。だから、仕事の時以外は無理したくなくてね。それで、コレをくわえてたわけ。」
言いながら蓮は、持っていたカ○リーメイトを掲げて見せた。

「あああああ・・・そうだったんですね・・・・。それなのに私ったら、いきなり怒ったりして本当に申し訳ありませんでした・・・。」

キョーコの顔が真っ青になり、慌ててその場に膝をつこうとする。
そう――。
事務所の玄関フロアでカ○リーメイトをくわえて歩く蓮を見つけ、飛び付くように駆け寄ってきたキョーコに、蓮はいきなり雷を落とされたのだ。
もっとも、キョーコにどれほど怒られても、キョーコが自分から駆け寄ってきてくれたこと、そして自分のことを心配してくれたことで、蓮自身は痛みがどうでもよくなるくらい、すこぶる上機嫌になっていたわけだが。


「ホントに勝手な勘違いでいきなり叱りつけるなんて失礼をして、何とお詫びを言ったらいいものやら・・・。」

土下座しかけたキョーコを慌てて手で制し、蓮はやさしく微笑みかけた。

「いや、心配してくれたってことだから、逆にうれしいくらいだよ。」

蓮の言葉にほっとしたようにキョーコは顔を上げる。

「寝違えって辛いですよね。私もよくやるのでわかります。あの・・・、ほんとに首、大丈夫ですか?」

潤んだ瞳で心配そうに見つめられ、蓮の心がどきりと揺れた。

「でも、お食事はちゃんと摂らないと・・・。違う意味で身体によくないです。今だって、ちょうどランチタイムなのにそれがお昼ご飯だなんて・・・ダメです。」

そう言われた瞬間、蓮の瞳が何かを思いついたようにキラリと光る。

「ああ、そういう意味なら・・・痛みを感じずにちゃんと食事を摂る方法はあるんだよ。君さえ協力してくれるならね。」

その言葉に、キョーコが跳ねるように頭を上げた。
瞳の色に期待が滲む。

「え?なんですか?私にできることでしたら何でもお手伝いしますよ!」

キョーコの反応に、我が意を得たりとばかりに、蓮は口元を緩ませた。

「君が俺に食べさせてくれればいい。そうすれば、首に負担をかけずに食事が摂れるからね。だろう?」

「・・・え?」

「じゃ、さっそくいっしょにカフェに行こうか?」

「え、えっと・・・。」

「さっき、なんでも手伝ってくれるって言ったよね?あれは嘘?」

「そ、そんなことありませんっ!女に二言はないですっ!」

「だよね。じゃあ、よろしく。」

ふえええええーーーん!

違う意味で涙目になったキョーコを追い立てるようにして、蓮はカフェへと向かうのだった。

そして・・・。


『最上さんとカフェにいます』

そんなメールを受け取り、足を運んだ社は思わず口をぽかんと開け、その場に立ちつくした。

「はい、あーん。」
「ん。おいしいよ。じゃあ、こんどはそっちをいただこうかな。」
「・・・はい。ちょっと待って下さいね。」


そこらのバカップルもいまどきやらないような光景が、目の前で繰り広げられていたのだから。


*


(味を占めるってこういうことを言うんだよな。)

このところ社はそんなことを思ってばかりいる。
というのも、あの“カフェであーん”事件以来、いっしょに食事を摂るときの2人のやりとりときたら・・・。

正直(俺の前だけにしろよ。)と、ぼやきたくなるようなことばかりなのだ。


蓮がひとこと、「あ、首が・・・」と呟く。
「大丈夫ですか?」慌ててキョーコが答える。

「悪いけど、またお願いできるかな。」
そのひとことで、さっとキョーコが箸を片手に隣にスタンバイする。

(まだ、あれが楽屋に限られてるだけマシか・・・。)

いや、でもそういう問題か?と頭を抱える。
どうも最近、自分自身感覚がマヒしてきている気がしてならない。

(外でアレなんだ。夕食をお願いしているときは、いったいどんな調子なんだろう・・・あの2人・・・。)

密室でふたりきり・・・想像するだけで砂を吐きたくなる。

(そのくせ付き合っていないどころか、告白すらしてないっていうんだからな。)

思わず全力のため息がこぼれた。


*


そんな社の目の前で、今日はまた新たな展開が訪れた。

相変わらずの調子で食事を終えた蓮に、キョーコが笑顔で言ったのだ。

「また首の調子がお悪いんですね。あの・・・よかったら、マッサージしましょうか?本当は安静にするのが一番なんですけど、先日番組で寝違えに効くっていうツボを教わったんです。」

「ぜひお願い・・・したいな。」

「はい!」

蓮の後ろに回り、首筋に手を置くキョーコ。
黒髪の間から漏れ見える指先の白さに、社は思わずドキリとしたけれど、

(れ、れんに気付かれたらやばい!)

急いで視線を逸らし、見て見ぬふりを決め込み、そして精一杯気配を消した。

(勘弁してくれよ~~)

心の中でそう嘆きつつ。


「“風雪”っていうツボなんですよ」

社の心中で起きている葛藤など思いもよらず、キョーコは蓮に話しかけている。
蓮はといえば、細くしなやかな指先が、首の後ろ、髪の毛の生え際の少し上をそっと押す、その感触があまりに心地よくて、つい目をつぶり、とろんと口元を緩ませていた。

「最上さん、上手だね。すごく・・・気持ちいいよ。」


そんな呟きに耳をそばだて、社は思う。

(お前さ・・・。最初はともかく、今はその寝違え、仮病だろ。)

すっかり蕩けきった蓮の横顔を横目でそっと眺めながら、社はばれないように小さくため息をついた。

(それにしてもキョーコちゃん。君、飼いならされすぎだから・・・。)


*


それでもまだ、マッサージのうちはましだった。
あるとき、楽屋に挨拶にきたキョーコを相手に、蓮がこうのたまったのだ。

「首の調子がなかなかよくならなくて困るよ。最上さん、このあいだ安静が一番だって言ってたよね。どうせなら出番まで少し横になりたいんだけど、枕もなくて困ってるんだ・・・」

「えっと・・・。」

蓮の言葉に、キョーコは小首を傾げながら、辺りをキョロキョロと見回してみせる。
それから何か思いついたように、ああと頷くとにっこり微笑んだ。

「あの、じゃあ、私の膝でよろしかったら・・・」

その言葉に一気に破顔する蓮。

「ほんと!?じゃあ、お願いしようかな。」

もうそのやりとりだけで、正直社は「はあああ?????」と思った。

(お前、それ確信犯だろ。明らかにキョーコちゃんの膝枕を狙ってただろ。)

思っても、指摘はできない。
そんなことをしたら、蓮とふたりきりになったとき、どんな恐ろしい風が吹くか言わずと知れているから。

(楽屋だしな・・・。誰も見てないしな・・・。)

社は、必死に自分に言い聞かせた。

(それにしても・・・。)

最初こそ
(キョーコちゃん、君それ、このへたれオオカミ野郎に騙されてるから・・・)
と突っ込んでいたけれど、こうして見ると

(でも、キョーコちゃんもまんざらでもない顔つきなんだよな・・・。) とも思う。

(にしても、それがすっかり定番化してるってどういうことだよ。)

心の中では盛大に突っ込みをいれておきながら、

「あ、俺ちょっと事務所に確認の電話入れてくるから」

実際にできることはただ、“席を外す”、それだけだった。


*


パタリと音を立て、ドアが閉まったのを確認すると、蓮は蕩けそうな笑顔でキョーコの膝に頭を置いた。

今ではキョーコもすっかり飼い慣らさ・・・慣れたもので、素直に膝を傾ける。
そしてあろうことかこんなことを呟いた。

「よかったら、いつもみたいに首筋をお揉みしますね。」

首筋に細い指先を回し、膝にのせた蓮の頭をくるりと回す。

(う、つ、ぶ、せ・・・?)

さすがの蓮もどきりとした次の瞬間。
首元をぐっと押さえつけられ、唇がキョーコの太ももに・・・触れた。

むぐっ

やわらかくそれで弾力のある独特の感触。

(素足・・・)

・・・そう、今日のキョーコはホットパンツだったのだ!

「うっ・・・」

突然の衝撃にあらぬ場所があらぬ反応を示し、思わず腰に力が入る。

「あら?敦賀さんどうかなさいました!?」

「あ、いや、なんでもな・・・っ」

「え?でも、凄く苦しそうです!! 」

無邪気なキョーコに、なんと答えたらよいのかわからない。下手に説明したら、逃げ出されて二度と近づいてもらえなくなる。
・・・が事態は次第に切迫してきていた。

「い、いや、そういう訳じゃなくて・・・。」

必死に唇をずらし、ぎりぎりの場所からもごもごと答える。
その瞬間も、じんじんと熱を帯びてくる急所。
首筋を撫で擦る指先の感触が、熱に拍車をかける。

「・・・あ、もしかして首、痛かったですか?ごめんなさい・・・。」

心配そうなキョーコの声が近付いてきて、焦りはさらに高まっていく。

(ま、まずい・・・)

「ほんとに、何でも・・・」

何でもないからと言いかけて顔を軽くあげた瞬間。

ふにょん

「うわっ、あっ・・・!」

鼻先にことさら柔らかい何かが当たった。

「きゃあああああ!!!敦賀さんの破廉恥いー!!!」

蓮の顔が思い切りぶつかった胸元を両手で押さえ、勢いよく立ち上がったキョーコの膝の上から、それはもうものの見事に蓮は転げ落ちたのだった。


*


「で、むち打ちか。」

呆れたような顔をしてローリィが言う。
その目の前には、蓮とキョーコが並んで立たされている。


「まあ、幸いなことに軽傷だから仕事に大きく差支えることはなさそうだが・・・。」

ため息交じりのローリィの言葉に、キョーコが慌てて跪いた。

「私ったら、ほんとに、ほんとになんてことを!」

そのままその場に土下座しようとするキョーコを、蓮が慌てて押しとどめる。

「いや、いいんだよ。いいんだけど・・・っつ!」

言いながらつい首筋に手を当てた蓮をみて、キョーコの顔がまた真っ青になった。

「あああああ!!!!やっぱり、私ったらとんでもないことをしてしまって!!」

どうしよう、どうしようとつぶやくキョーコを尻目に、ローリィが蓮に視線を送る。

「おい、蓮。社が嘆いてたぞ。“治療”も時と場所を考えてやってほしいってな。お前・・・いいかげん、先にやるべきことがあるだろう?順序を間違えると、すべておじゃんになりかねないぞ。」

そして、いや~な顔つきでにやりと笑って見せた。
負けじと笑い返した蓮が、すっとキョーコに向き直る。


「最上さん。・・・あのさ、君、本当に申し訳ないって思ってる?」

「当然です!どうお詫びをしたらいいものやら・・・」

「お詫び・・・か。」

なにか含んだような口ぶりに、キョーコが、恐る恐る顔を上げる。

「あの、何か私にできることがありますか?私・・・何でもお手伝いいたしますので・・・。」

「ほんとに何でも?」

「もちろんです!荷物持ちでも、おさんどんでも、なんでもお申し付けください!」

「ふうーん・・・。それじゃあ、これからも今までみたいに膝枕とかマッサージとか、食事を手伝ったり・・・」

「はいっ!それはもう、もちろん!」

「ずっと、看病してくれる?」

「当然です!」

「治るまでずっと?」

「もちろんです!」

「一生?」

「はい!・・・え?一生?」

瞳をまんまるにして、ぽかーんと口をあけたキョーコを蓮はにっこり見つめ返した。

「じゃあ、決まり。一生俺の面倒みてね。」



「蓮、おまえなあ・・・。」

いきなりプロポーズかよ、という言葉は呑み込みつつ、ローリィは呆れ切った口調で両手を挙げた。
そんなローリィをあっさり無視し、蓮はこの上ない笑顔とともにキョーコをまっすぐに見据えた。


「そう。・・・だって、どう考えてもこの先一生治りそうもないからね。この首はともかく、君にかけられた恋の病は。」


そうして、そっと引き上げたキョーコの指先に唇を寄せて・・・


彼女の頬が間近の位置でぱあっと桃色に染まっていくのを、満足げな面持ちで眺めていたのだった。





Fin

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