心理テストなんて誰が考えた 1

「じつはさっき椹さんに聞いたんだけどな。キョーコちゃん、今日は1日事務所詰めらしいぞ。ちょうどランチ時だし、今頃ラブミー部にいるんじゃないかなぁ。フヒヒヒヒ」

事務所での打ち合わせを終え、次の現場に行くまで1時間ほど空き時間がとれた蓮は、社の言葉を聞くや否や、最後の含み笑いが耳に届く前にラブミー部へ向けて歩き出した。

心理テストなんて誰が考えた 2

「誰がこれを?という疑問の答えは、おいおい探るとして・・・」

蓮がクスリと小さく唇を歪める。


(う、うわあ。悪魔の微笑み・・・。こいつ、キョーコちゃんが帰ってきたら、速効問い詰めるつもりだな。

ごめん。キョーコちゃん、こんな蓮、止められない。何とかしてあげたいけど、無理。悪いけど自分でどうにかしてくれぇ~!)

心理テストなんて誰が考えた 3

蓮が心理テストをはじめてからわずか数分。

しかし、社の頭の中ではすでに数時間以上分の緊張が続いている。


(れぇ~ん、あんまり夢中になるなよ~。俺は、結果をみたときのお前が今から怖くて怖くてたまらないよぉ~。)

心理テストなんて誰が考えた 4

「結果・・・見ますね。」

すっかりトーンの落ちた蓮の言葉に、社はごくりとつばを飲んだ。
正直どんなことが書かれているかはわかりきっている。

(いよいよ、この時が来てしまったか・・・。蓮、ショックに自分を失うなよ・・・。まあ、すでに充分ショックは受けているようだけどな。)

心理テストなんて誰が考えた 5

(ここで彼女を逃がしたら、俺は一生後悔する)

あの叫び。
真っ赤に染まった顔。
そしてなにより、キョーコが思わず発したひとこと。

(もしかしたら・・・いやきっとそうだ!)
湧き上がる甘い期待を胸に、蓮は懸命に逃げ出した兎・・・いやキョーコを追いかける。